では、裁定取引とはⅠで書いたことを思い出しながら、実際の市場で見られる(日経平均価格が変動する)図を見てみましょう。
では裁定取引について説明していきまます。
⇔の幅が「拡大→縮小→拡大→縮小→・・・」となっているのを確認してください。この⇔の幅のことをサヤ(価格差)と言います。
裁定取引とは、この「サヤの拡大→縮小→・・・」の性質をうまく利用した取引です。
では、実際にどのようにして「サヤの拡大→縮小→・・・」の性質を利用して儲けるのかを説明していきます。
<Aのとき>
日経平均先物が割安、
つまり 日経平均先物価格<理論価格のとき
しばらく保有・・・
<Bのとき>
日経平均先物が割高、
つまり日経平均先物価格>理論価格のとき
以上で裁定取引は終了です。
裁定取引による収益
=日経平均売買による収益+日経平均先物売買による収益
= (pA-pB) + (pB'-pA')
つまり、「 0 <(pA-pB)+(pB'-pA')」ならば、裁定取引は儲かると言えます。
ここでサヤの性質を数字で表わしてみましょう。
と表わすことができます。
サヤの「拡大→縮小→拡大→縮小→・・・」の性質を当てはめると
ゆえに、裁定取引は儲かると言うことができます。
注)稀にこのサヤの性質から逸脱するケースがあります
裁定取引について株初心者の皆さんに理解していただけるよう説明