生産(供給)は資本(工場など)・労働力・生産技術(効率性)によって決定されます。
さて、(1)~(4)で述べたように今後主な生産要素のうち、「資本」は増加、「労働力」は低下していくものと考えられます(労働の輸入については省略)。「資本」と「労働力」はある程度代替可能(自動(工場など)と手動の代替など)なので、労働力が低下したからといって生産が急に減ることはないでしょうが、このままでは安定した上昇も期待できません。
では、今後日本の長期的な成長(実質GDPの成長)は期待出来ないのでしょうか?それは主な生産要素の残りの一つである「生産技術」の発展いかんによります。
生産量と生産要素の関係は感覚的に以下のようなモノと考えることができます。
生産=生産技術×(資本+労働力)
つまり、たとえ労働力が低下したとしても生産技術さえ発展すれば生産の大幅な増加が期待できるのです。生産技術の発展性を何で計るのかというのが少々悩ましいところですが、きちんとした資料がそろっているという理由から今回は経済協力開発機構(OECD)が義務教育を終了したと考えられる参加国の15歳を対象に実施した生徒の学習達成度調査(PISA)を参考にしてみたいと思います。
| 2000年→2003年 | |
|---|---|
| 数学的能力 | 1位→6位 |
| 科学的能力 | 2位→2位 |
| 総合読解力 | 8位→14位 |
| 問題解決能力 | -→4位 |
2003年は2000年より全体的に下落していますが、依然として15歳時の「基礎学力」では世界トップ水準であります。ただ、新技術というものは平均的な学力の持ち主ではなく、並外れた学力を有する者によって生み出されるものなので果たして「平均的な基礎学力」を見る意味があるのかは疑問ですが(笑) ちなみに英国TIMES紙が発表した2006年世界大学ランキングでは東京大学が19位、北京大学が14位、ハーバード大学が1位となっています。
上記の結果より、もうしばらくは世界的に見ても日本の「生産技術(効率性)」は高水準で推移していくことが期待できます。ただ、近年顕著に現れてきている学力低下、また高等教育(特に理系)の学習意欲低下がこのまま続くようだと世界のトップから置いていかれる恐れがあります。
以上より、安定した経済成長(実質GDP成長率のプラス推移)を実現するためにも、今回の「就業率引き上げ」政策とともに「生産技術の発展」を促進させるような政策を実施してくれることを今後の政府には期待したいとろこです。
生産技術を上げることによって生産拡大を図る