政府による財政政策(政府支出の拡大)や日銀による金融政策(金融緩和=マネタリーベース増加)が経済に及ぼす影響を考える上で役に立つ分析方法を紹介します。
上図は「IS-LM曲線」と呼ばれるもので、財・サービス市場と金融市場の関係性を金利という共通要素を用いて表したものです。

M=L(r,Y)

LM曲線が右上がりになっているのは次のような理由からです。貨幣供給Mが一定なので貨幣需要Lも一定でなければならい。仮に貨幣需要Lの増加関数である総生産Yが増えた場合、貨幣需要Lを一定に保つためには減少関数である利子率rを引き上げて増加分を打ち消さなければならない。
上記で扱ったIS-LM曲線は名目変数によるものでした。つまり「物価が上昇してGDPが増えた場合」と「生産量が増加してGDPが増えた場合」を区別しておらず、あまり実用的な分析手法とは言えません。
そこでIS-LM分析をより有益なものにするため、名目変数で示したIS-LM曲線を実質変数で示したものに変化させます。
Y(名目変数)=物価水準×総生産量=p・y(実質変数)
財政政策や金融政策が経済に及ぼす影響を考えるための道具としてIS-LM...