以下はA国とB国の衣料品とテレビにかかるそれぞれの生産コストを表したものです。
| 衣料品 | テレビ | |
|---|---|---|
| A国 | 1,000円 | 2万円 |
| B国 | 100円 | 1万円 |
このような場合、「A国はテレビに比較優位を持ち、B国は衣料品に比較優位を持つ」と言います。これは「テレビを生産するのにより適しているのはA国、衣料品を生産するのにより適しているのはB国」と言うことを意味しています。
A国は衣料品・テレビともにB国の生産コストを大きく上回っています。さて、このような場合、自由貿易をすることによって両国にメリットは生まれるのでしょうか?
一見、A国は自由貿易をしてしまうと「自国の製品がなにも売れなくなってしまい、自由貿易をするメリットがない」と思いがちです。しかし、驚くことに比較優位が存在する自由貿易の下では、各国が比較優位を持つ製品の生産に特化することで両国にメリットが生まれるのです。
まず、A国は比較優位を持つテレビを生産します。
B国にとってテレビは1万円です。
A国はここで1万円をもらってしまっては1万円の赤字になってしまいます。そこで・・・
A国は1万円の代わりにB国にとって等価である衣料品100枚(1枚100円)をもらうことにしました。
B国にとっては1万円の価値でしかない衣料品100枚ですが、A国にとってはそれが100枚×1,000円=10万円の価値になります。
よって、A国はこの貿易で総合的な生産コストを【衣料品100枚の生産コスト10万円-テレビの生産コスト2万円】8万円浮かせることに成功しました。
ただ、このままでは等価交換をしただけのB国にとっては何のメリットも生じません。そこで・・・
B国は衣料品50枚とテレビ1台を交換することを提案します。この結果・・・
となり、両国にメリットが生じることになります。
また、これは「自由貿易をすることで、A国は衣料品をより安く、B国はテレビをより安く生産できるようになる」、つまり「自由貿易をすることで、比較優位を持たない製品をより安く生産できる」ことを表しています。
(おまけ)
交換するテレビを1台・衣料品をY枚とすると、両国が同利益を得るための交換比率は・・・
答え.テレビ:衣料品=1:27
比較優位の考えに基づいて自由貿易のメリットを説明します