現在、トロイカ(EU、IMF、ECB)に融資を受けて財政再建を目指して...

学校では教えてくれない株のことを、年平均+30%で運用しつづける管理人がイチからわかりやすく教えています。

トロイカ、ギリシャへの新たな融資の条件に更なる財政赤字削減を求める~取り立ては続くよどこまでも~

欧州債務危機


現在、トロイカEUIMFECB)に融資を受けて財政再建を目指しているギリシャですが、完全に負のスパイラルに陥ってるようです。

 

ギリシャ政府、20億ユーロの財政緊縮策追加が必要』 ギリシャの国際監査団は、同国政府が来年初めに20億ユーロの財政緊縮策を追加しなければならないとの見方を明らかにした。ギリシャ紙カシメリニが報じた。ギリシャは改定された2011年の財政赤字目標を達成できない兆候を示している。(WSJ 12/20)

 

2009年10月に政権交代があり、その際、当時GDP比3.7%とされていた財政赤字が12.5%まで膨れ上がっていたことが発覚しました(GDPに対する債務残高比は113%)。

ユーロ圏諸国は通貨の信用安定のため、財政赤字3%以内に収めること、債務残高のGDP比率60%以内に収めることが求められています。

 

この状況を受け、ギリシャは13年までに財政赤字をGDP比3%以内に収める財政再建策を発表しました(トロイカは定期的にこの達成度を見て、融資を実行します)。

09年10年11年12年13年14年
実質GDP成長率-2.0%-4.0%-2.6%1.1%2.1%2.1%
財政収支GDP比-13.6%-8.1%-7.6%-6.5%-4.8%-2.6%
債務残高GDP比115%133%145%149%149%146%
IMFより

 

しかし、欧州委員会(EUの政策執行機関)は、現時点で2011年のギリシャの実質経済成長率を-5.5%、財政赤字を8.9%、債務残高比を162.8%と予想しており、全ての項目において未達の見通しです。

(参照)「12年の成長率、伊0.1%・ギリシャはマイナス2.8% 」 11/10(日経新聞)

 

原因は、緊縮財政(歳出の削減)により消費活動が低迷し、経済が縮小してしまったためです。

ギリシャの労働人口の約4分の1公務員(歳出から給与捻出)であり、その給与は民間の1.5倍もあります(OECD調査)。

また、年金は前倒しで55歳からもらうことが可能で、受給年齢の平均は61歳。さらに、年金の給付水準は現役時の所得の95.7%所得代替率]もあります(日本は33.9%)。

世の中ナメすぎですね(笑)

(参照)OECD>主要統計>所得代替率

 

つまり、ギリシャの消費活動は、その大部分が政府支出[歳出]によって支えられているのです。よって、ここが削られれば経済が縮小してしまうのも当たり前です。その結果、歳出だけでなく税収も減ってしまい、現在の状況に至るというわけです。

しかも、現在はこの状況に不満を抱いた国民がデモを起こし、公共交通機関も滞っています。今のギリシャの希望である観光業も、この生産性のない衝動的行動でダメージを受けています。。。

完全に負のスパイラルに陥ってますね(汗”)

アテネオリンピックが開催された2004年の時点でギリシャ総労働者数の16,5%、約66万件が何らかの形で観光業に携わっている。(wiki)

 

ギリシャは、国債金利が30%を超えるような状況で、もはや市場から資金を調達することができません。つまり、トロイカから融資が下りなければ、即デフォルト[債務不履行]になってしまうのです(新たな借り入れの他、満期を迎えた発行済国債を借り替えるための資金も必要です)。

そして今回、トロイカは新たな融資契約で合意するための前提条件として、さらなる財政赤字削減策を求めてきました。今まで怠慢をしてきたギリシャは悲鳴を上げているのでしょうが、トロイカからしてみれば、「まだまだいけますって(笑)」といった感じなのでしょうか。

 

取り立ては続くよ、どこまでも。

投稿日:2011年12月20日 19:10
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