欧州債務危機と相まって、巨額の債務残高を負う日本でも国債金利がそろそろ上昇(価格が下落)するのではないか?という不安が高まってきています。
私も、このままではいずれそうなると思っているのですが、これまでそのインパクトを詳しく数字で考えたことはありませんでした。
「金利が1%上昇したら、どれくらい日本国債の価格は下落するのだろう?」
この素朴な疑問について調べていたところ、ちょうど良い指標を見つけましたので、ご紹介したいと思います。
(参考)修正デュレーション-金融用語辞典
■金利が1%上昇したら日本国債の価格は○%下落する
デュレーション
債券投資の元本が、何年ほどで回収されるかを表す指標。
修正デュレーション
利回りが1%変化したとき、債券価格が何%変化するかを表す指標。
利回りとは、購入価格に対する年当たりの収益[配当+償還差益(額面金額-購入価格)]の割合。
修正デュレーション
=-デュレーション/(1+最終利回り※)
※本来、利回りは複利(再投資)を考慮した「最終複利利回り」を適用しますが、日本ではデータを公表してないようなので、複利を考慮しない「最終利回り」を代用します。
では、実際に市場で公表されているデータを用いて計算してみましょう。
純粋な日本国債だけのデータを見つけられなかったので、代わりに中央三井アセットマネジメント※が公表している地方債や社債なども含めたデータを用いることにします。
※日本の債券市場の動きを表す指標として有名な“ノムラ・ボンド・パフォーマンス・インデックス”への連動を目指している「CMAM日本債券インデックスファンド」を運用しています。
・CMAM日本債券インデックスファンド(2011年12月30日時点)
| 資産構成比 | |
|---|---|
| 国債 | 76.25% |
| 地方債 | 7.40% |
| 政府保証債 | 4.41% |
| 金融債 | 1.37% |
| 事業債 | 8.52% |
| その他 | 2.05% |
日本国債の占める割合が大きいので、仮想日本国債データとして代用してもそれほど大きなズレは生じないと思います。
| データ | |
|---|---|
| デュレーション | 7.14年 |
| 最終利回り | 0.75% |
(参照)CMAM日本債券インデックスファンド-中央三井アセットマネジメント
修正デュレーション
=-7.14年/(1+0.75%)
≒-7.09%
この場合、金利が1%上昇すると、日本国債の価格はおおよそ7%下落することにりなます。2%上昇すると14%。
| 国債価格 下落率 | |
|---|---|
| 金利+1% | 7% |
| 金利+2% | 14% |
| 金利+3% | 21% |
| 金利+4% | 28% |
| 金利+5% | 35% |
修正デュレーションは、債券の“償還期限が長くなる”ほど、“金利が低くなる”ほど高くなりますので、日本国債はかなり変動リスクが高まっている状態と言えます。
欧州債務危機と相まって、巨額の債務残高を負う日本でも国債金利がそろそろ...