ギリシャ国債を発端とし、イタリア国債まで巻き込んだ欧州債務危機の影響で...

学校では教えてくれない株のことを、年平均+30%で運用しつづける管理人がイチからわかりやすく教えています。

ギリシャ国債、イタリア国債のCDS残高[ネット] 2012年1月

欧州債務危機


ギリシャ国債を発端とし、イタリア国債まで巻き込んだ欧州債務危機の影響で、近年国債のCDSに対する注目度が高まっています。

 

しかしこのCDS、なかなか実態が把握しにくく、それゆえ不安が一人歩きする傾向にあります。

2008年9月のリーマン破綻時も、リーマンの社債にかけられているCDSの支払いが不履行[デフォルト]するのではないか?という不安から、市場はパニックになりました。しかし、ふたを開けてみると実際に起きた資金移動は60億ドルに過ぎませんでした。

 

そこで、私自身、このような情報に振り回されないよう、今月から各国国債にかけられているCDS残高(同一の投資家の買いと売りを相殺したネット[差額]の金額)を追っていこうと思います。

データは、CDS取引の9割に関与していると言われる「米証券決済・清算機関DTCC」から入手します。リーマン破綻時に市場で起きたパニック売りに対応する形で、08年10月末からデータを公表しています。

 

■2012年1月13日、ネットCDS残高ランキング[億ドル]

ネット残高
フランス217
イタリア214
ドイツ189
ブラジル181
スペイン144
イギリス122
中国92
日本90
メキシコ84
オーストリア51
ポルトガル51
アメリカ50
韓国49
ロシア41
アイルランド36
オランダ32
ギリシャ32

(参考)Table 6: Top 1000 Reference Entities (Gross and Net Notional)-DTCC

 

全体の残高(想定元本)はネットの5倍~10倍の規模なので、こちらだけ見るとものすごい影響が出るように思われますが、実際の資金移動の可能性を表すネットの残高を見ると、思った以上にその規模は小さいです。

 

デフォルトが発生した場合、CDSの買い手は、売り手から、デフォルト時に発生した損失に相当する金額を受け取ることになるので、実際の資金移動は、ネット残高に「1-清算価値[%]」を賭けた金額になります。

CDS買い→+CDS支払い額
CDS売り→-CDS支払い額

⇒同額のCDS買いとCDS売りを持ってる→支払いゼロ
⇒実際の資金移動=ネット残高×(1-清算価値[%])

(参考)リーマン破綻時の清算価値は8.625%-wikipedia

投稿日:2012年01月18日 12:58
ギリシャ国債、イタリア国債、ス... 前のコンテンツへ  次のコンテンツへ 「ギリシャ国債の債務交換とは」...