今回は1番最近に起こったジンバブエのハイパーインフレを調べてみました。...

学校では教えてくれない株のことを、年平均+30%で運用しつづける管理人がイチからわかりやすく教えています。

ジンバブエのハイパーインフレ。「白人資本の流出」「輸出の低下」「外貨建て対外債務」

ハイパーインフレ


今回は1番最近に起こったジンバブエのハイパーインフレを調べてみました。といっても、ドイツのハイパーインフレとほとんど同じメカニズムだったので、出来事中心にざっくり書きました。

 

ジンバブエのハイパーインフレ(2007年)

01年02年03年04年
実質経済成長率2.66%-9.77%-17.16%-6.88%
物価上昇率132%139%385%624%

05年06年07年08年
実質経済成長率-2.25%-3.46%-3.65%-17.67%
物価上昇率586%1,281%66,212%355,000%

(参考)実質経済成長率-世界経済のネタ帳
(参考)インフレーション-wikipedia

 

かつてのジンバブエは、白人地主の効率的な農業経営により、農作物の輸出を積極的にしていました。

・ジンバブエのGDP構成比[1998年]

構成比
農業16.8%
鉱業1.8%
製造業14.3%
電気・水道2.3%
建設2.7%
金融7.4%
不動産2.4%
商業・ホテル16.7%
運輸・通信4.9%
公共サービス4.9%

(参考)ジンバブエの産業動向-日本貿易振興会

 

しかし2000年8月、黒人大統領ムガベの下、低賃金で過酷な労働を強いられていた黒人(ジンバブエ国民)達が白人地主に反発。「白人が所有する大農場を強制的にそこで働く黒人たちに再分配せよ」という法案が成立し、白人地主は突如その土地を追われることになりました。

この結果、農業システムが崩壊し、農作物の生産量が激減。さらに、白人資本が国外逃避したことで為替レートは大きく下落。ガソリンや電力、工業用部品、足りなくなった食糧などの輸入コストが上昇し、超高水準の物価上昇が発生しました。


・ジンバブエドルの対ドル為替レート

為替レート
1983年1
1997年10
2000年100
2002年6月1,000
2005年3月10,000
2006年1月100,000
2006年9月1,000.000
2007年1月4,800.000
2007年4月35,000.000
2007年6月400,000.000
2007年10月1,000,000.000
2008年1月6,000,000.000
2008年4月100,000,000.000
2008年6月40,000,000,000.000

(参考)為替レート-wikipedia

 

そして2007年6月、政府はこの超高水準の物価上昇を防ぐために、「製品・サービスの価格を強制的に半額にする」政策を実施。しかし、この政策により仕入れコストを下回る価格で商品を販売することになった企業は赤字倒産。

続いて2007年9月、政府は黒人優遇策として「白人系企業の株の過半数をジンバブエ国民に強制譲渡する」政策を実施。白人資本の国外逃避がさらに加速しました。

 

これら政策の失敗で、失業率は90%を超えるまでに。民間企業の相次ぐ倒産により税収は減り、政府の財政赤字[歳出>歳入]は拡大する一方。その資金を用意できない政府は裏づけなしの増刷で対応。。。

・ジンバブエドルのマネーサプライ[通貨流通量]

ジンバブエドル
2006年8月450億
2007年11月67兆
2007年12月100兆
2008年1月800兆
2008年3月2京5,000兆
2008年6月90京以上

(参考)マネーサプライ-wikipedia

 

この節度無い行動の結果、ジンバブエドルの信用は失墜し、為替レートは天文学的な上昇を記録。2000年末時点で50億ドルだった対外債務は一瞬で返済不可能な水準に達しました(95年GDP68億ドル)。

(参考)ジンバブエ:「貧者の埋葬」に向かうのか?-ATTACニュースレター

 

■ジンバブエのハイパーインフレのポイント

1.白人資本の国外流出[為替レート上昇]
2.輸出[外貨獲得手段]の低下
3.外貨]建て対外債務

 

それにしても大統領が経済メカニズムを分かってないというのは怖すぎますね。完全に自滅ですよ、これは(汗”)

投稿日:2012年01月02日 21:10
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