福島第一原発事故後に得られる客観的なデータを元に現在の原発(放射線量)...

学校では教えてくれない株のことを、年平均+30%で運用しつづける管理人がイチからわかりやすく教えています。

「脱原発問題を考える」 福島第一原発事故から現在の原発(放射線)リスクを見る

政治


本題に入る前に、とにかく政府には被災地の復興を急いでほしいですね。

これまでの政府の対応を見る限り、その行動から「被災地の復興を優先的に考えている」とはとても思えません。2011年3月22日に復興庁設立を提案してから、法案が正式に決定され、2012年2月10日に復興庁が設置されるまで約1年かかってるとは、なんとも情けない話です。

 

<警戒区域及び避難指示区域 (2012年7月31日時点)>
警戒区域及び避難指示区域
↑クリックで拡大します

(参考)[2月10日]福島復興再生特別措置法案が閣議決定されました-復興庁
(参考)避難指示区域と警戒区域-経済産業省

 

では、本題に入りたいと思います。
まず考えるべきは、原発のリスクについてですね。

とりあえず、今回の事故の被害を把握するためにも放射線のリスクから見ていきます。

 

中部電力が掲載している資料によると、放射線が人体に影響を及ぼす基準は以下のようになっています。数字の単位は、放射線による人体への影響度合いを表すシーベルトとなっています。

 

多量の放射線を一度に受けた場合の人体への影響

 

放射線防護の線量の基準

 

とりあえず、今までの検査では「一度の被曝が100ミリシーベルト以下」で人体に影響が出たことは確認されてないようです。

累積値の影響に関しては、国際放射線防護委員会(ICRP)の推計によると、生涯のがん死亡リスクがプラス100ミリシーベルトあたり約0.5%増加するとされています。

(参考)放射線がもたらす人体への影響-中部電力

 

では、今回の福島第一原発事故で、“一般人”で確認された最大の被害はいったいどれくらいだったのでしょうか。福島県・市が実施した検査の結果、以下の事実が明らかになっています。

 

■外部被曝

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平成23年3月11日から7月11日までの県民の「行動記録」を基に、(独)放射線医学総合研究所が開発した評価システムを用いて4か月間における外部被ばく積算実効線量の推計を行う。

放射線業務従事経験者を除く9,747名の積算実効線量推計結果
※川俣町(山木屋地区)553 名、浪江町7,250 名、飯舘村1,944 名

1ミリシーベルト未満 5,636名(57.8%)
1ミリシーベルト以上10ミリシーベルト未満 4,040名(41.4%)
10ミリシーベルト以上 71名(0.7%) 最大は23ミリシーベルト

(参考)基本調査(外部被ばく線量の推計)の概要-福島県ホームページ
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■内部被曝
(空気や飲食などを通じて放射性物質を体内に取り込み、それによって被曝すること。放射性物質が対外に排出されるまでの間、被曝が続く。)

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預託実効線量: 1ミリシーベルト未満…17,914人(全員)

検査実施場所: 福島県労働保健センター福島赤十字病院
          ともに福島第一原発から山を隔てた平野部に所在

※成人では50年間、子供では70歳までに体内から受けると思われる内部被曝線量

(参考)ホールボディカウンタによる内部被ばく検査の検査結果をお知らせします-福島市ホームページ
(参考)ホールボディカウンター-wikipedia

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福島県民200万人に対して検査が行われたのがまだ1万人~2万人ほど(順次実施中)なので、検査対象が“少ない”と思われるかもしれませんが、対象者が原発に近い地域住民であることに加え、政府が行っている国勢調査も全体の1%ほどのデータを集計したものなので、統計学的には現段階の結果からある程度は全体の被害状況を推測できます。

もちろん調査不足であることは間違いないですが、私が確認した限り、一般の方で人体に影響を及ぼすとされているほどの被曝をされた方は、今のところ確認されてないようです(ただし、被曝が人体に及ぼす影響に関しては、科学的検証が十分に行われていない可能性があります)。

他に、被曝の深刻さを訴える記事もたくさんありましたが、根拠がなかったり、用いる単位が違っていたり(放射線による人体への影響度合いを表す単位はシーベルト)と、どうも信用できるものではありませんでした。

(参考)国勢調査の概要-統計局
(参考)シーベルト(Sv)とベクレル(Bq)-東北電力
(参考) シーベルト、cpm、ベクレル ~被曝、放射線量の単位まとめ~-千日ブログ

 

ちなみに、福島第一原発作業員の最大被曝量は、10分で106.3ミリシーベルトだそうです。電源喪失状態の中、「タイベック」と呼ばれる特殊な全身つなぎ服とマスクを身につけ、格納容器内の蒸気の放出作業を実行した際に被爆。その後、この作業員の方は吐き気やだるさを訴え、病院に搬送されたそうです。

(参考)福島第一原子力発電所事故の経緯-wikipedia
(参考)被曝の恐怖、余震…真っ暗な建屋で決死の作業-読売オンライン

 

除染作業についてですが、こちらは現在進行中のため、どれくらいの「時間」と「お金」がかかるのかはっきり分かってません。

2012年9月5日時点で、文部科学省によって公表されている福島県の放射線量は以下のような状況です。

<福島第一原発周辺>
 最大0.019~0.038ミリシーベルト/時(最大年間333ミリシーベルト)

<山を隔てた平野部>
 概ね0.001ミリシーベルト/時(年間8.76ミリシーベルト)以下
 一部0.001~0.002ミリシーベルト/時

(参考)除染の進ちょく状況-環境省
(参考)放射線モニタリング情報-文部科学省
(参考)新・全国の放射能情報一覧-satoru.net

 

[参考]

自然放射線量 (1988年推定)>
 日本:年間1.4ミリシーベルト
 世界:年間2.4ミリシーベルト
 インドのケララ地方、ブラジルの一部:年間10ミリシーベルト

全国の自然放射線量
↑クリックで拡大します

<放射線を取り扱う職業人に対する被曝線量限度>
 5年間の平均が20ミリシーベルト
 ただし、いかなる年も50ミリシーベルトを超えるべきではない

<死亡にいたる日常生活でのリスク (10万人あたり、年あたり)>
 自動車事故 10人
 船舶事故 0.4人
 鉄軌道事故 0.3人
 航空機事故 0.044人
 ガス事故 0.36人
 直接禁煙 28人
 自然放射線 2人

(参考)自然放射線の量、放射線防護の考え方-放射線科学センター

 

 

続きまして、原発自体のリスクを見ていきます。

今回の東日本大震災は、日本周辺における観測史上最大の地震でした。しかし、政府は今後30年間にこれ以上の地震(南海トラフ巨大地震)が東海地方周辺で発生する確率を60%~88%と推測しています。

今回の事故を見ても分かるように、これまで建設されてきた原発は、この規模の地震(津波)に耐えることが出来ない可能性が大いにあります。

(参考)東北地方太平洋沖地震-wikipedia
(参考)南海トラフの巨大地震モデル検討会-内閣府
(参考)日本の原子力発電所の立地点-日本原子力産業協会

 

以上が、私が実際に調べてみて把握している主な“現在”の原発(放射線)リスクです。もちろん原発に関しては素人で勘違いしてる部分があるかもしれません。ただ、それでも自分の意思で選択していくことに民主主義の価値があると思っています。もちろん、これからその間違いに気付けばそのつど修正していきます。

 

さて、次は原発によって得ているメリットを見ていきます。

とりあえず長くなってきたので、ページを分けることにします(汗”)

投稿日:2012年09月05日 15:14
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