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実質実効為替レート

実質為替レート
2通貨間における自国通貨の相対的な価値[物価を反映させた実質的な価値]の増減を表す指標。100が基準で、それ以上は通貨価値の増加[増価]、それ以下は通貨価値の減少[減価]を表します。

 

実質為替レート
=(現在の外貨建名目為替レート/基準年の外貨建名目為替レート)
  ×(相手国の現在の物価指数[基準年=100]
      /自国の現在の物価指数[基準年=100])×100

※外貨建為替レート:自国通貨1単位に対する外貨の価格(1円=0.01ドル)
(参考)1. 「実効為替レート(名目・実質)」の基本的な考え方-日本銀行

 

ケース)名目為替レートの円高だけ進行

基準年の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
現在の為替レート:1ドル=90円⇒1円≒0.011ドル ←円高
日本の現在の物価指数[基準年=100]=100
米国の現在の物価指数[基準年=100]=100

実質為替レート[円/ドル]
=(0.011ドル/0.01ドル)×(100/100)×100
=1.1×1×100
=110

⇒ドルに対して円が増価 (日本の輸出競争力が低下

 

ケース)名目為替レートの円安だけ進行

基準年の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
現在の為替レート:1ドル=110円⇒1円≒0.0091ドル ←円安
日本の現在の物価指数[基準年=100]=100
米国の現在の物価指数[基準年=100]=100

実質為替レート[円/ドル]
=(0.0091ドル/0.01ドル)×(100/100)×100
=0.91×1×100
=91

⇒ドルに対して円が減価 (日本の輸出競争力が上昇

 

ケース)日本のインフレだけ進行

基準年の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
現在の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
日本の現在の物価指数[基準年=100]=110 ←インフレ
米国の現在の物価指数[基準年=100]=100

実質為替レート[円/ドル]
=(0.01ドル/0.01ドル)×(110/100)×100
=1×1.1×100
=110

⇒ドルに対して円が増価 (日本の輸出競争力が低下

 

ケース)日本のデフレだけ進行

基準年の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
現在の為替レート:1ドル=100円⇒1円=0.01ドル
日本の現在の物価指数[基準年=100]=90 ←デフレ
米国の現在の物価指数[基準年=100]=100

実質為替レート[円/ドル]
=(0.01ドル/0.01ドル)×(90/100)×100
=1×0.9×100
=90

⇒ドルに対して円が減価 (日本の輸出競争力が上昇

 

実質実効為替レート
主要貿易国との実質為替レートを、輸出額に応じてウェイト付けして平均したもの。100が基準で、それ以上は全体的な通貨価値の増加[増価]、それ以下は通貨価値の減少[減価]を表します。

 

実質実効為替レート=(Xⅰ・Wⅰ+Xⅱ・Wⅱ+…+Xn・Wn)
                          ÷(Wⅰ+Wⅱ+…+Wn)

X[実質為替レート]
W[ウェイト]輸出総額に占める、相手国に対する輸出額の割合

 

(参考)実質実効為替レートの推移(円・ドル・ユーロ・元)[消費者物価ベース]
(参考)実質実効為替レートの推移(円)[輸出物価ベース]-p5図表4
(参考)1950年以降の対ドルレートチャート

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